事業目的と経営スタイルよって変わる最適な法人の種類
商法時代には、法人の形態は、合同会社、合資会社、有限会社、株式会社の4つが主な法人形態でしたが、会社法の導入を中心とした法改正により、選択できる法人の形態も増えています。どの法人を選択するかは事業目的や経営スタイルと密接な関わりがあるため、総合的な判断をすることが必要です。
会社法の導入により、株式会社も機関設計の自由度は増し役員1人だけでも設立できるようになったため、営利目的の事業を対外的に行う場合は、基本的には株式会社がメインとなります。しかしながら、合同会社、有限責任事業組合、一般社団法人はそれぞれ株式会社には無い特色があり、法人の事業・運営形態によってはそれらの組織を使用した方が良い場合があります。
合同会社、一般社団法人、有限責任事業組合は、構成員のつながりに基盤を置いて、組織運営を柔軟に行えることが特色であると言えます。合同会社と有限責任事業組合は、出資割合に関係なく配当割合を決められるため、資金はないがノウハウや技能を提供する出資者に対して配当割合を高くすることもでき、登記費用などの立上げ費用が低いのが利点として挙げられます。また、一般社団法人は、そもそも出資持分という概念がないため、個人の資産管理会社やファミリービジネス、公益的な事業、NPO法人の代替組織等、活用できる範囲が広い組織であると言えます。
このように、組織には様々な形態があるため、最初から株式会社だけ念頭に置くのではなく、事業目的・経営に合った組織を検討することが、目的を達成し効果的な経営を行うためには必要となります。
当事務所では、事業目的・経営方針のヒアリングを行い、お客様に合った法人の選択と事業運営のアドバイスを行っておりますのでご相談下さい。