遺言書作成の時期に関して問われると、「もう少し年齢を重ねてから」「元気なうちは作成する必要はない」と先延ばしにする方が多くいらっしゃいます。また中には、「いつ遺言書を作成すれば良いのか?」と、当事務所にご相談される方もいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、遺言書の作成時期に関してはその時期が早いほど良いというのが当事務所の見解です。遺言書というのは、いつどのようなことがあっても、兄弟間や家族間、または親族間において遺産相続争いが起きないようにするために作成するものです。
しかし、あまりに高齢になってしまうと判断力の低下が生じたり、体調が急変したりすることも考えられます。そうなってしまっては有効的な遺言書の作成が難しくなり、仮にそのような状態で遺言書を作成してしまえば、それは何の効力も持たない遺言書となってしまう場合があります。
したがって遺言書の作成は、元気なうちに、そして判断力も十分な時期に作成することが適していると言えます。そうすることで作成者自身が納得し、さらに兄弟間や家族間、親族間での相続争いを失くすことに繋がります。
また若い世代であれば、人生の節目に遺言書を作成しておくのも良いでしょう。
例えば、結婚をした時や子供が誕生した時、マイホームを購入した時など、自身の万が一に備えて、自分がいなくなった時の家族の先を考えて遺言書を作成することも重要となります。
この時大切なのは、数年おきに遺言書を見直し、その時期に合った遺言書の作成を行うことです。